あけましておめでとうございます。
昨年も多くのご縁、巡り合わせをいただきました。
初の即興ソロ公演北海道ツアーから始まり、
念願だったインドへの旅、鳥坊主韓国公演、OrganWorksでの活動、
京都萬福寺での舞台で、修学旅行ぶりに行った沖縄で、もちろん地元札幌でも。
様々な土地にて素晴らしい出会いがあり、充実した一年を過ごさせていただきました。
ありがとうございました。
今年も昨年同様、気張らず飾らず、邁進して参ります。
本年もよろしくお願いいたします。
あけましておめでとうございます。
昨年も多くのご縁、巡り合わせをいただきました。
初の即興ソロ公演北海道ツアーから始まり、
念願だったインドへの旅、鳥坊主韓国公演、OrganWorksでの活動、
京都萬福寺での舞台で、修学旅行ぶりに行った沖縄で、もちろん地元札幌でも。
様々な土地にて素晴らしい出会いがあり、充実した一年を過ごさせていただきました。
ありがとうございました。
今年も昨年同様、気張らず飾らず、邁進して参ります。
本年もよろしくお願いいたします。
聴こえてくる音が、蝉の鳴き声から気付けば鈴虫に。埼玉のはしっこも秋めいてきました。
日本の秋、といえば釧路と根室のさんまか芸術です。夜更かし読書も王道ですが、ダンスがオススメです。
公演のご案内です。
KAAT 神奈川芸術劇場にて本日14日(水)より開催される、第56回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館 帰国記念展【塩田千春 | 鍵のかかった部屋】の期間中に上演するダンスプログラム、平原慎太郎 振付・演出作品『のぞき/Know the Key』に出演させていただきます。
初めて塩田さんの作品が設営された空間に足を踏み入れた時、心震えました。小さい頃1度だけ経験した幽体離脱以来の衝撃だったかもしれません。きっとあの部屋、時空がちょっと歪んでます。もちろん人それぞれ感じ方は違うと思いますが、なにかしらの衝撃、心の動きを感じられる空間であることは間違いないと思います。
ダンスプログラム上演日には、通常の展示と、この空間で展開されるダンス作品により、通常の展示では見られない別の表情も見る事ができると思います。
平原慎太郎作品『のぞき/know the key』は9/30-10/2 各日19:30開演。
ポール・オースターのテキストをモチーフに創作した身体と言語を使ったパフォーマンスです。
のぞき/Know the Key
http://kaat-seasons.com/chiharushiota/events/know-the-key/
初秋。色々なイベントが重なる時期ではありますが、ご都合よろしければこの公演にもぜひ足をお運びいただければと思います。何卒宜しくお願いいたします。
塩田千春 | 鍵のかかった部屋
http://kaat-seasons.com/chiharushiota/
先日、京都の萬福寺というお寺で行われた「萬福寺音舞台」というステージに立たせていただきました。
音舞台とは…
「音舞台シリーズは、様々な日本文化の発祥となり、また長い歴史のなかで日本人の心の“よりどころ”としてあり続けたお寺、そ の中でも日本を代表 する名刹と言われるお寺に“舞台”を設え、「東洋と西洋の出会い」をテーマにした音楽企画です。 1989年に 「金閣寺」で始まったこのシリーズは、「泉涌寺」「三千院」「清水寺」「平等院」「東寺」「延暦寺」「醍醐寺」「大覚寺」「二条城」 「法隆寺」「萬福寺」「薬師寺」「仁和寺」「東福寺」「唐招提寺」「東大寺」「西本願寺」と続き、いずれも日本屈指の名刹を“幻の劇場”にした 一夜 限りの夢の舞台を実現してきました。音舞台では、この特別な空間でしか実現できないスケール感と本物だけがもつ迫真の力を 最大限に見せる 舞台作りを目指し、オリジナル且つ斬新で人々の心に強く残るステージをお届けします。」
というもので僕は演出家の広崎うらんさんにお声がけいただき、物語音楽家のCINEMA dub MONKSさん、ダンサーの辻本知彦さん、武術家の李志明さんと共にこの舞台のプログラムのひとつに参加させていただきました。また、開演前の道先案内人として舞台である本堂へと続く、山門をくぐったエリアで1時間ほどこのメンバーと即興パフォーマンスをさせていただきました。ゆるやかに、たおやかに舞い、空気のように存在しようと考えていたのですが、気付けば汗だくに。つい踊りすぎてしまうこの性分をなんとかせねば…。今後の課題です。あれはあれで良かったのかもしれませんが。
また、今回の衣装の一部として、絵師の東學さんにボディペイントを、またヘアメイクの石田さん、アシスタントのクミさんに仕上げの装飾をしていただきました。このような華やかな自分の体を見るのは初めてでした。笑
水に濡れても全く落ちない特殊な塗料が使用され、3日間この絵と共に過ごしました。終演後アルコールで全て絵を落とした自分の体を見るとなんだか寂しい気持ちに…。
萬福寺という荘厳な舞台にて、キャサリン・ジェンキンスさん、村治佳織さん、ヤン・ウーさん、村松嵩継さん、そしてオーケストラのみなさんの素晴らしいパフォーマンスを間近で拝見し得も言われぬ興奮を覚えました。
このような機会を与えてくださった広崎うらんさん、そしてプロデューサーであるMBSの黒田さん、坂上さん、中野さんに心より感謝しております。
またこの舞台を影で支え、舞台づくりに携わっていた舞台監督、照明、音響、美術、カメラ、会場運営、制作、総勢300名近いスタッフさん達によるプロのお仕事によりこの舞台はつくられていたのだと思うと、自分はなんて恵まれた環境で踊らせていただいたのだろうと、頭が下がる思いです。
本番には本当に多くの方々にご来場いただきました。足をお運びくださった皆様にとって良い想い出、体験としていつまでも記憶に残る舞台になればなぁと、この舞台に携わったひとりとして願わずにはいられません。
また、今回の舞台は10月9日(日) 深夜0:30-1:24 MBS・TBS系全国ネット放送されますので、
上記のプロフェッショナルな方々のパフォーマンスをぜひ、テレビでご覧いただけたらと思います。
約1時間に編集されたものだということですが、ライブとはまた違った迫力や良さが凝縮されていると思います。
最後に。
全身に刻み込まれた今回の経験、今後の自分の活動に生かして参ります。
全てのご縁に感謝いたします。ありがとうございました。
↑身体を動かすと、この蝶が羽ばたきます。
開場中この右側のエリアで即興を。時にお客様と戯れさせていただきながら。
↑広崎うらんさんのFacebookより
最近、自分が扱うことのできる「言葉」と「技術」に向き合う機会を同じタイミングでいただいた。不甲斐ない思いをし、悔しい思いもした。でも中にはこんな自分を評価してくれる人もいて、とても勇気をもらった。
34回目の誕生日を迎えて、自分の中での変わらない部分、変わりゆく部分を今改めて見つめています。
誰とも何とも比較せず、自分を、仲間達を信じて、「正しい」と思う道を、気張らず、飾らず、1秒でも邁進できるよう、鍛錬を積んでいこうと決意を新たにしたところです。
全ての出会い、出来事に感謝。
ありがとうございます。
僕のダンスの入り口はHIPHOPでした。
高校生の時に教わっていた先生から「アップ」や「ダウン」という
基本を徹底的に叩き込まれました。60分のレッスンで、最初から最後まで。
両足を床から離さず固定した状態での、一番シンプルな形の基本のリズム取りから発展して、最初の「ステップ」に進むまで何ヶ月もただひたすら「アップ」と「ダウン」を続けて練習をしていました。
これが今の自分の踊りの基礎です。
コンテンポラリーダンスの世界ではクラシックバレエの基礎を身につけているダンサーが、
HIPHOPやHOUSEなどストリートダンスに比べると圧倒的に多いです。
今、そういう方達と同じ舞台に立たせていただけているということは、
形は違えど、自分も基礎をしっかりやってきたからだと思っています。
(アップやダウンと聞いてもあまりピンとこない方の為に、Youtubeで動画を探して貼り付けようと思いましたが、なんだかギラギラしているものばかりで…ちょっと違うなと思ったので、貼り付けるのをやめました。「はじめてのアップ&ダウン」では上半身の脱力、リラックスから始め、自然体を大切にしたいと考えています。)
「アップ、ダウンって実は物凄いんじゃないか!」
唐突にもそのような事を思ったのは、昨年久しぶりにクラブへ遊びにいったときに、
音にからだをゆだねて、自然にゆれている自分のからだにふと気付いたときでした。
今一度、基本に立ち返ってそこから学べることを見直してみたい。
これだけでいい。ステップに発展していくとHIPHOPレッスンと変わらない。
アップとダウンだけを徹底的にやるレッスンをしてみたい!
そう思いました。
ベースになる動きは単純。そこから少しづつ身体の使い方を学んでいける。ステップアップできているという実感や喜びも得られるはず。音楽や他人との一体感も感じられるかも。呼吸、重心移動、足裏の大切さを伝えられる、からだをしっかりと動かし、発散の要素もある…などなど。「アップ&ダウン」について考えていくと、だんだんとこの「基本」の魅力に惹かれていきました。
今までやってきた自分のクラスでもそうですが、生徒さんがあることをできるようになると
では次は、では次は、と新しいことに次々と繋げていこうとします。それは当たり前のことですし、何も悪いこととは思っていませんが、ひとつのことだけをやりつづけ、ひたすらに深く潜っていけるシンプルかつストイックなクラスがあってもよいのではないか、と思ったのです。
しばらくこのクラスの構想を温めていたところ、CONTEの森嶋たくさんから、
札幌で気軽にコンテンポラリーダンスに触れられる機会をつくりたい…と今回の「ワークショップツアー」のお話をいただきました。
「アップ&ダウン」がコンテンポラリーダンスなのか微妙なところだなぁと内心思いつつも話したところ、森嶋たくさんはこの内容を受け入れてくれました。
レギュラークラスとして札幌市内でこの「アップ&ダウン」を始めたいと考えていたのですが、まずはその第一歩、単発WSという形で体験していただける機会を得ることになった訳です。
この「アップ&ダウン」は、運動経験に応じてひとりひとり指導いたします。
年齢、ダンス経験、リズム感のある・なし、運動神経が良い・悪いは関係ありません。
リズムトレーニングとして、運動不足解消の為、もっと気持ち良く音楽にのれるようになりたい、理由はなんでも結構です。「リズムをキープする」という縛りの中で、自分の身体の
動きやすい服、履きなれたスニーカーをご持参ください。
ご参加、心よりお待ちしております。
以下、詳細です。
コンテンポラリーダンスなどに、もっと気軽に触れてもらおうということで開催される企画です。
基本的に初心者向けのワークショップとなります。
ちょっとだけ興味がある方、身体を動かしたい方、知識を求めている方など、普段踊っていない方にこそ参加してもらえればと思っています。
そのため料金は参加しやすい料金設定となっております。
【日時】
6月25日(土)
13:00~13:50 東海林靖志「はじめてのアップ&ダウン」
14:00~14:50 micelle「初めてのコンタクト・インプロ」
15:00~15:50 森嶋拓「コンテンポラリーダンスの楽しみ方入門」
7月10日(日)
13:00~13:50 牛島 有佳子「昭和歌謡で踊る、昭和レディダンス」
14:00~14:50 堀内まゆみ「演技ミニ体験」
15:00~15:50 micelle「初めてのコンタクト・インプロ」
【料金】
1本1300円、3本で2400円 22歳未満:1本1000円、3本で1500円
【定員】
各クラスともに10名前後を予定
【会場】
CONTE-SAPPORO Dance Center 北海道札幌市中央区北5条西25丁目4-18フジヒロ北5条ビルB1F
地下鉄東西線「西28丁目駅」徒歩3分 旧5号線沿いの「実印」という大きな看板のビルの地下です
HP:http://conte-sapporo.com/
【予約】
MAIL:info@conte-sapporo.com
TEL:080-5591-0098
youtubeで田中泯さんの映像を見ていた。泯さんがお弟子さんに対して言い放った言葉にハッとした。「あなたは見せるという罠に陥っている。」
自分はどれだけ本当の自分を晒せているのか。お客さんに対して、また自分に対して嘘のない踊りができているのか。場数を践むことで知らず知らず必要のないテクニックが身に付いているかもしれない。
分かった気になっていることが一番こわいし、恥ずかしい。
自分のからだの中、頭の中、心の中で発生したり往来する数多ある事象の中で、「きらり」と光るものだけを瞬間的に見極めて、ていねいに身体を通してアウトプットしていくこと。身体を通して空間にその「きらり」をおろしていくような。そういった時間の紡ぎ方をする踊りに心惹かれる。少しでもそういう踊りに近づきたいと、最近の関心はもっぱらそこにある。即興では特に自分は「間」を大切にしようと意識はしていてもついつい「間」を埋めるように、走るように踊ってしまう時がある。ひとつひとつの動きが空気に馴染む前に、次の動きにいってしまう。自分は自分で思っている以上にせっかちで飽きっぽい性分なのかもしれない。踊りに、急がなければならない理由なんてひとつもないのに。
今の自分には「待つ」ことが足りていないのではないだろうか。衝動のその先に、もし何か本当の身体の声、というようなものがあるとしたら、その声を聴いてみたい。踊りの本質を追い続けたい。問い続けたい。
これからしばらくは、様々な「待つ」と向き合ってみようと思う。
即興。インプロビゼーション。インプロ。
「即興」という言葉に出会ったのはいつ頃だろう。
ヒップホップを踊っていた頃はたぶん「フリースタイル」と呼んでいたと思う。
でもそれと「即興」は似て非なるものであると思っている。
フリースタイルは自分の引き出しをどれだけ出せるか、
即興は新しい自分をどれだけ引き出せるか。だと思っている。
つまり、今まで積み重ねてきたものに頼らず、むしろそれを放棄して、
空っぽの状態で始め、その身体からなにが出てきて、また、そこからどんなもので満たしていくのか。
全くの不毛な時間になるかもしれないし、見る人によっては人生を変えてしまうくらい大きな衝撃になることもある。
ヒップホップを踊っていた頃、10年以上前。札幌の旧コンカリーニョで観た山海塾の岩下徹さんの即興ダンスに、自分は衝撃を受けた。
そこから「踊り」に対する認識が一変する。得体のしれないこの踊りの虜になり、今に至る。
即興ダンス。この先もずっと、この迷宮で踊りを深めていきたい。と思う今日この頃。
来月、嵯峨治彦さんとの即興ツアーがいよいよ行われる。
いわずもがな、既に胸が躍っている。
スペインから札幌へ帰ってきてはや1週間ちょっと。
景色ががらりと変わり一面銀世界。長い冬の始まりを覚悟する。
スペインでは本当に貴重な体験をさせていただいた。
自分たちの仕事に情熱と誇りをもっている感が滲みまくっている
劇場スタッフさん達の強力な協力のもと、
OrganWorks初海外公演は大盛況のうち幕を閉じたのでした。
国際交流基金現地スタッフの今村さん、アレハンドロさんの存在も
かなり大きい。慣れない土地でストレスなく、むしろ大きな安心感に包まれて
毎日本番に向けて過ごせたことは紛れもなく彼女達のおかげ。本当に感謝です。
お客様からいただいたたくさんの拍手、声、こちらに向けられている表情のひとつひとつ。
あの時間はこの身体に刻まれています。あの感動を忘れません。
このような機会を与えてくれたカンパニーのボス平原慎太郎、
そしてメンバーのみんなにも感謝。
気持ちはリセットして次へと向かうけれど、
時間は身体に刻まれる。経験はリセットされない、できない。
このことを最近よく考えます。
この先もチャレンジを通して、たくさんの時間をこの身体に刻み込んでいきたい。
そういう身体から滲み出る「何か」が魅力的なダンサーでありたいと思う。
今年も残り僅か。
毎日が特別。
「即興」について考える晩秋の夜。
今日の結論。
即興は一日にして成らず。
そしてなぜか。
いつか誰かに、
「あなたは大切な人の葬式でも踊れる?」
と言われたことをふと、思い出した。