即興
即興。インプロビゼーション。インプロ。
「即興」という言葉に出会ったのはいつ頃だろう。
ヒップホップを踊っていた頃はたぶん「フリースタイル」と呼んでいたと思う。
でもそれと「即興」は似て非なるものであると思っている。
フリースタイルは自分の引き出しをどれだけ出せるか、
即興は新しい自分をどれだけ引き出せるか。だと思っている。
つまり、今まで積み重ねてきたものに頼らず、むしろそれを放棄して、
空っぽの状態で始め、その身体からなにが出てきて、また、そこからどんなもので満たしていくのか。
全くの不毛な時間になるかもしれないし、見る人によっては人生を変えてしまうくらい大きな衝撃になることもある。
ヒップホップを踊っていた頃、10年以上前。札幌の旧コンカリーニョで観た山海塾の岩下徹さんの即興ダンスに、自分は衝撃を受けた。
そこから「踊り」に対する認識が一変する。得体のしれないこの踊りの虜になり、今に至る。
即興ダンス。この先もずっと、この迷宮で踊りを深めていきたい。と思う今日この頃。
来月、嵯峨治彦さんとの即興ツアーがいよいよ行われる。
いわずもがな、既に胸が躍っている。